意外と知らない?「地域包括支援センター」って何?

地域の中に身近にある地域包括支援センターですが、一般の方だけではなく、老人施設や病院などで働いている介護職や医療職の方々も意外と地域包括支援センターのことを聞くと意外と知られていないことに気付き、今回は地域包括支援センターについて調べてみました。

地域包括支援センターとは?

2006年4月の介護保険制度改正によって設置された機関です。地域包括支援センターの設置主体は市町村等の各自治体ですが、市町村から地域支援事業(包括支援事業)の実施の委託を受けた者が、地域包括支援センターを設置することが出来ます。

2015年4月末時点で、全国に4,685箇所の地域包括支援センターが設置されています。介護保険法によると、地域包括支援センターとは「地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設」(115条の45)となっています。

つまり、高齢者が住み慣れた地域で安心して過ごすことができるようサポートするための拠点として、介護・福祉・健康・医療など様々な分野を包括的に高齢者とその家族を支える機関となっています。また、地域包括ケアを実現するための中心的役割を果たすことが求められています。

地域包括ケアとは?

高齢者が重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で暮らし続けられるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体で提供すること

地域包括支援センターの機能

地域のネットワーク構築機能

関連機関と連携しながら地域におけるフォーマルおよびインフォーマルな社会資源を網のように相互につなげていく。

ワンストップサービス窓口機能

どのようなサービスを利用してよいかわからない住民に対して、1か所で相談からサービスの調整に至る機能。介護に関する相談以外に、福祉や医療など色々な相談が可能です。

権利擁護機能

高齢者に本人が有する権利を理解してもらうとともに、権利侵害の予防・発見、権利保障に向けた対応。

介護支援専門員支援機能

地域の介護支援専門員が包括的・継続的ケアマネジメントを実践できるように、直接的または間接的に支援。具体的には、要支援1・2の方や、支援や介護が必要となるおそれがある方が自立して生活できるよう介護予防の支援をします。

地域包括支援センターで働く職種

地域包括支援センターでは社会福祉士、保健師、主任介護支援相談員(主任ケアマネジャー)などで構成されたチームが配置されています。各職種はどんな職種で地域包括支援センターではどんな仕事をしているのでしょうか。

社会福祉士

身体上もしくは精神上の障害がある者や環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する。また、医師や保健医療サービス関係者と連携・調整・援助を行う。地域包括支援センターでは、総合相談の窓口のほか権利擁護などの業務を行っています。

保健師

 保健師は看護師が病気やケガをした人のお世話や医師が行う治療の補助を通して、患者さんの状態が良くなるように手助けをすることを役目としていることに対して、子どもからお年寄りまで、幅広い年代の人たちが「病気にならないように指導すること」を役目としており、看護師と比較すると予防的な役割求められています。

地域包括支援センターでは介護予防、虚弱高齢者への支援など介護予防ケアマネジメントが主な業務となっています。

主任介護支援相談員(主任ケアマネジャー)

 介護支援相談員(ケアマネジャー)の一つ上の資格で介護相談のエキスパートです。介護支援専門員同士のネットワークがスムーズに機能するようなリーダー的存在であり、地域包括支援センターでは介護全般の支援、虐待・困難事例、事業者の介護支援相談員からの相談などの業務を行っています。

 地域住民に対して地域包括ケアを提供するためには、それぞれの専門職が縦割りで業務を行うのではなく、チームで情報の共有や相互の助言等を通じ、各専門職が支援の目標に向かって連携して対応すること必要になってきます。

最後に

 地域包括支援センターでは多彩な業務を行っている中、地域包括ケアの中心となってくる機関です。現在、社会福祉士・保健師・主任介護支援相談員の3名体制で多忙な機関が多いようです。

今後も高齢者や障害を持った者の支援や地域包括ケアを推進していく中ではセラピストも密に地域包括支援センターと連携しながら、もしくは地域包括支援センター中に入り込んで予防的な支援を行っていくことが必要なのではないかと個人的には思っています。