”皮膚”の働き・役割とは?

もうすぐ、寒い冬がやってきます。冬といえば、乾燥の季節ですね。

私は以前、アトピー性皮膚炎を持っていたこともあり、冬の乾燥の時期は肌がかさかさになり、痒さとの戦いを続けていました。

アトピーなどと思いをお持ちの方は分かるますが、一度掻いたりしてしまうと、そこがさらに痒くなり、どんどん悪循環にはまっていきます。幸い、現在では症状はなくなり、あの痒さのストレスにさらされる事は無くなりました。

今回は、そんな”皮膚”についてのお話です。

皮膚とは

皮膚は外的な刺激から体内を護る「バリア機能」や生命維持のための様々な機能を担っており、最近では「臓器」と捉える事が一般的になってきているようです。大人の皮膚全体の重さは3kgにもおよび、他の臓器と比べてもダントツで重たいため、身体の中で最大の臓器といえます。

また、皮膚はやけどなどで表面積の40%近くを失うと、命にかかわる場合もあります。

皮膚の働きとして、一般的に重要視されているのはバリア機能や保湿機能でしょうか。薬局などで見かける、ハンドクリームやボディクリームなどの品数の多さがそれを物語っています。

実は肌にはそれ以外にも重要な機能がたくさん備わっています。まだまだなぞが多い臓器ですが、皮膚について少し深く掘り下げてみたいと思います。

生物の歴史をさかのぼると、まず膜を作り、その中にDNAなどを含む核を持った真核細胞が出現します。自他を区別するために、膜というものが存在しました。その膜を細胞膜といい、膜の内部を保護し形を維持するために働いていました。そして、生存していく為に膜は様々な機能が必要となったわけです。たとえば、温度やエネルギー(食べ物)の確保、侵害刺激、等から「危険なもの」や「必要なもの」の判断を瞬時に行い、生命を維持していかなければいけないわけです。

その生物が進化し、人間となっていく過程でその膜のたくさんの役割を皮膚が担うことになりました。しかも皮膚は、発生学的には脳と生まれが同じで、成長する過程で、別の場所に配置されただけなのです。という事で、皮膚はとても頭が良く、そして生きるために大変重要な役割をしているということが理解できるはずです。

上記の理由から、皮膚は様々な刺激を判断するためのたくさんの感覚機能(触覚・温度覚・痛覚等々)、また外からのたくさんの有害刺激に対するバリアー機能が必要になります。
それ以外にも、皮膚にはまだまだ未知な部分がたくさんあり、現段階では解明されていない可能性がたくさんあるようです。

このような皮膚の役割を解明しようと20世紀の終わり頃から皮膚の研究が活発に行われており、少しずつ皮膚の秘密が明らかになってきています。

皮膚は強力な快・不快の感覚をもたらす

「肌が合う・合わない」という言葉があるように、皮膚は他者との関係を構築する為にこの感覚を非常に敏感に感じ取ります。そして「肌が合う」相手からのスキンシップは絆ホルモンや愛情ホルモンと言われるオキシトシンが分泌される事が知られています。

オキシトシンは人と人との結びつきを強め、深い人間関係を築くために必要なものです。残念なことに幼少期に親から虐待を受けた子どもはこのオキシトシンが分泌されないため、人との人間関係を築きにくくなってしまいます。また普段オキシトシンの分泌が少ない人は、自殺率が高いことも分かっています。

その他にも、うつ病の人は皮膚の痛み感覚が過敏になることや、拒食症と皮膚感覚の異常が関連していること、また認知症や発達障害も皮膚感覚に問題がある事なども判ってきています。

皮膚を活性化するには

さて、当然ですが皮膚の状態は、今まで挙げてきた働きを左右すると考えられます。では皮膚を赤ちゃんの頃のようなハリや弾力のある状態に戻せるのでしょうか?山口創先生(桜美林大学准教授)はご自身の書籍で以下のように述べています。

各々の細胞内には必要なものを作り出すミトコンドリアが存在しており、このミトコンドリアがしっかりと働いてくれれば皮膚の再生もしっかり行われるということです。

そのミトコンドリアはストレス・食生活・睡眠不足・運動不足・喫煙などによって働きが悪くなります。よってミトコンドリアを活性化するために、

1:有酸素運動
2:温冷刺激
3:空腹感
4:背中と大腿部の筋肉を使う
5:マッサージ等

を挙げています。

まとめ

皮膚は身近すぎてなかなか普段意識しませんが、こんなにもたくさんの働きを担ってくれている臓器です。頑張って働いて忙しい皮膚に、少し目を向けて労わってあげてみてください。

皮膚が元気になることで様々な感覚が活性化して、より魅力的な人間になれるかもしれません。私もそうなれるように、肌を労わりつつ、今年の冬を乗り切ろうと思います!ありがとうございました!