オメガ系脂肪酸って何?油と栄養の関係性について Part2

前回の自分のコラム「オメガ系脂肪酸って何?油と栄養の関係性について」からあっという間に1か月経ってしまいました。

梅雨も終わり、夏真っただ中ですね。この時期は油でこってりしたものは食べたくないという人が増えてくるのではないでしょうか。

そんな中、前回に引き続き油のことについて書いちゃいます。よろしくお願いいたします。

オメガ3脂肪酸の免疫機能に対する効果~

前回、オメガ3脂肪酸の話をしました。もう少し脂肪酸の話を続けていきたいと思います。今回はオメガ3とオメガ6の免疫機能に対する効果について、とても自分自身面白いと感じた内容があったので紹介します。

我々の身体に有害ウィルスなどが入ると、免疫細胞(リンパ球)からサイトカインが放出されます。その中のひとつである、炎症性サイトカインは炎症を促進させるとともに炎症を鎮めるマクロファージを呼び寄せます。

当然、炎症性サイトカインが過剰に分泌されると、火消し役であるマクロファージなどの免疫細胞が大量に集まって処理しに来ます。その集まった、火消し役であるマクロファージなどが血管壁に溜まって、大きな瘤が出来てしまうのです。それにより、血管の狭窄が引き起こされてしまいます。

このように、免疫の過剰反応は血管の状態に悪影響となります。さらに、炎症性サイトカインの過剰分泌は、他の部位に間接的に不完全免疫をおこします。

例えば、小さな傷に向かって炎症性サイトカインが過剰分泌してしまうと、同時期に他の部位に傷が出来た時、免疫機能が間に合わないという現象が起こります。これを、不完全免疫状態といいます。炎症の過程は傷を治したり、外敵を倒すために必要な現象ですから不完全免疫状態となると当然危険です。

オメガ3はこの炎症の過剰反応を抑制する作用があるのです。

オメガ3と6は必須脂肪酸と呼ばれ、身体に必要だが体内では作られません。そして、この二つは互いに拮抗する作用を持つことが分かっています。

その一つに炎症作用があり、オメガ6は炎症性サイトカインの材料となるため、炎症促進作用があり、拮抗するオメガ3は炎症抑制効果があるのです。逆に、オメガ6が足りないとあっという間に外敵に侵入されてしまうため、オメガ6が悪者という訳ではありません。つまり、前回も書きましたがオメガ3と6でどちらが良いというわけではなく、拮抗したバランスが大事という訳です。

ただし、現代ではスナック菓子やお惣菜などで使われている油はほとんどがオメガ6であるため、オメガ6が過剰摂取でオメガ3は不足している状況が一般的に起きているのです。

オメガ3脂肪酸の特徴

さらにオメガ3にはこんな特徴があります。

      ①とても壊れやすい。しかも壊れると、特徴である分子構造が破綻し逆に悪い効果が出ることがある。
      ②オメガ3は長期保存に向かない。20度以下の場所で2か月以内に使い切るのが目安。
      ③オメガ3の劣化は100度以上になると急速に進む
      ④オメガ3の一種であるDHA(ドコサヘキサエン酸)は脳関門(ブラッド・ブレイン・バリア:BBB)を通過することが出来る。EPAはBBBを通れない。ただしEPAは肝臓でDHAに変換される。

①~③までをみると、日常で継続的に摂取するのが難しいということが分かると思います。

④は魚が頭に良いといわれる所以です。油は脳を構成する材料としてとても重要なのです。

まとめ

私は急性期病院で勤務しているため、急性期の患者さんを主に担当しますが、同じような疾患や手術でも、炎症値がやたらと高かったり、炎症がなかなか収まってこなかったりと患者さんによってとてもばらつきがあります。

もしかしたら、上記のような栄養状態や油のバランスが偏ることで、このような現象を引き起こす一因になっている可能性があると考えられます。リハ栄養という言葉をよく聞くようになりましたが、知識として覚えるだけでなく実際に臨床で使える能力に落とし込んでいけるようにしないといけないと感じました。

以上です。読んでいただきありがとうございました!