油(脂肪)が身体に溜まりすぎるとどうなるの?

これまで何度か油(脂)についてコラムを書かせていただきました。

油は悪者ではありません。しかし、油が体内で過剰に溜まることや、少なすぎることが身体にとって悪い現象をおこします。今日はその油が体内で脂肪として蓄えられるとどういったことが起きるのかを書いていきたいと思います。

食事を通じて体内に入った脂質は、血液やリンパの流れに乗って体内を巡ります。体内の脂質はトリグリセリド(中性脂肪)・コレステロール・リン脂質・脂肪酸の4つに大別され、体内で大変重要な働きをしています。

トリグリセリドは皮下や内臓周辺に貯蔵され必要な場面でエネルギーとして使用されます。コレステロールとリン脂質は細胞の膜を形成します。また、コレステロールの一部はホルモンやビタミンDの原料となります。脳の神経細胞を保護する膜としても使われます。

脂肪酸は以前コラムで説明しましたが、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類され、様々な働きをします。脂肪全体としては体温保持や衝撃吸収の役割なども担ってますね。

これらの重要な役割を果たす脂肪ですが、世間一般には嫌われ者のイメージが強いと思います。外見の変化が一つの理由だと思いますが、それ以外に過剰になると体内で悪さをしてしまうという一面があります。

体内の脂肪が過剰になると、生活習慣病(肥満・高血圧・脂質異常症・糖尿病など)の発症に影響を与えるのは有名な話です。では体内に何が起こっているのでしょうか?

脂肪細胞が分泌するホルモンにレジスチンというものがあります。レジスチンは脂肪細胞自身や肝臓、骨格筋などに対するインスリンの作用を阻害します。インスリンは糖の取り込みを促進し、血液中の糖を下げる働きをしますが、それが働きづらくなり血糖値の低下を妨げます。つまり、糖尿病や動脈硬化に影響します。

他にも、IL-1やTNF-α、PAI-1といった炎症反応にかかわる因子を放出します。IL-1、TNF-αは動脈の内壁に過酸化脂質を沈着させ動脈を狭く硬くします。また、PAI-1は血液凝固を促進し血栓を生じさせやすくすると考えられています。極端な言い方をすると、血管が炎症状態になってしまうということです。

これらが心筋梗塞や脳梗塞を発症させるリスク因子になると思われます。

このような物質が脂肪細胞から20種類以上分泌されることが分かってきており、これらは皮下脂肪より内臓脂肪からより多く分泌されます。問題点を上げていくと、脂肪がより悪く感じられますが生命にとって大変重要な役割を担ってくれていることを忘れてはいけません。

私は食べ放題が好きなのですが、途中まではとてもおいしくて幸せなのにそれを逸脱して食べすぎることでいつも最後に後悔してしまいます。
やはり大切なのは「適度に」ですね。これから冬になり、体脂肪が蓄えられやすくなる時期になります。

皆さんも適度を守って、体調管理にお気を付けください。