「青年海外協力隊」って何?PTの働くシリーズVol.3

前回より理学療法士の職場として回復期リハ病棟についてご紹介させていただきました。今回も職場シリーズですが、少し色を変えて青年海外協力隊についてご紹介したいと思います。青年海外協力隊を聞いたことがあるでしょうか?どこかで一度ぐらい聞いたことがあるかもしれませんが、実際にどのような者なのか知らない人が多いと思います。また,青年海外協力隊と理学療法士は関係があるの?と思われる方もいると思います。今回は青年海外協力隊として理学療法士がどれぐらい活躍しているのか簡単にご紹介したいと思います。

青年海外協力隊とは?途上国で活動するボランティア!!

青年海外協力隊を一言で言うと開発途上国で活動する日本のボランティアです。日本政府がODA(政府開発援助)の一環として行っているJICAボランティア事業の一つです。JICAボランティア事業にはシニア海外ボランティアや日系社会青年ボランティアなどがあります。その目的は、①開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与、②友好親善・相互理解の深化、③国際的視野の涵養とボランティア経験の社会還元です(JICAホームページより)。 ボランティアの活動内容は多岐にわたり、教育、農業、スポーツ、行政など様々な分野があります。その中には医療・保健分野があり,理学療法士をはじめリハビリテーション職種である作業療法士や言語聴覚士、義肢装具士も世界各国で青年海外協力隊として活動しています。

青年海外協力隊は50周年、理学療法士も50周年

青年海外協力隊は1965年東南アジアのラオスに初代隊員が派遣されてから2015年で50年になります。現在までに39,000人以上が参加しています。理学療法士としては1979年に中南米のコスタリカに2名が派遣されて以来、2014年11月末までに456名が青年海外協力隊に参加し、60カ国で活動しています。また、40歳以上の者がシニア海外ボランティアとして12名が参加しています。偶然ですが青年海外協力隊と理学療法士が日本に誕生したのは同じ50年前でした。36年前から日本の理学療法士が開発途上国の現場で活躍しています。

青年海外協力隊として理学療法士はどんな活動するの?活動はボランティア次第

青年海外協力隊が活動する現場は、病院等の医療機関、高齢者や障害児・者のための社会福祉施設、学校、福祉関係NGO、CBR(community based rehabilitation )などです。また、日本の協力によって建設されたリハビリテーションセンターや日本の技術協力プロジェクトに関連する施設や地域で活動する場合もあります。具体的な活動は、実際の臨床現場で患者に理学療法提供し、配属先の同僚に日本の理学療法やリハビリテーションの知識・技術を伝える活動などを行います。また、家族や実習生、CBRワーカーに指導を行い、勉強会の開催なども行います。私はタイの労災リハビリテーションセンターでタイの理学療法士に対して技術支援を行っていました。上述の様にボランティアの配属先は様々です。その国や地域、配属先、時期によって活動内容はことなります。しかし、私が一番活動内容に影響を及ぼすのはボランティアが何を思いどのように活動したかによると思います。つまり、活動はボランティア次第だということです。日本の職場でも同様のことが言えるかもしれませんが、それ以上に可能性に満ち溢れている現場だと思います。

今回、理学療法士が青年海外協力隊としてどれぐらい活躍しているのか簡単にご紹介させていただきました。日本の臨床現場ではないので興味がない人もいると思います。しかし、理学療法士も国際的に活躍できる人材が求められてきています。今後も理学療法士が毎年1万人以上増えて行く中で生き残るために、英語や中国語などの第二言語の習得や国際的な視野を持つことは必要だと思います。世界で経験を積む一つの方法として、青年海外協力隊は非常に有益なツールだと思います。
今後も少しずつ、青年海外協力隊についてご紹介させていただきたいと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

川副泰祐

陸上自衛隊退職後、理学療法士養成校に入学。卒業後はリハビリテーション病院で勤務し、2012年9月よりJICA青年海外協力隊としてタイ国に赴任。バンコク近郊のパトゥンターニー県労災リハビリテーションセンターに理学療法士として活動。帰国後、神奈川県内の病院で勤務中。長崎県長崎市出身。1982年12月生まれ。